2023/08/19 10:32


今年の満月祭の引力はすごかった。
行くつもりなんてないのに、あれよあれよと避けられないような状況になり、それでもギリギリまで準備しないで逃げる道も考えていたのだけれど、そこで行かなかったときのつまらない自分がはっきり目に浮かび、やっぱり行くしかないと諦めた。

抵抗してもしょうがないという最近のテーマ。

行けば楽しいのは分かってる。
だからそれが終わってしまう瞬間や、そのまま行き続けてしまいたい自分を制御して戻る想定のもとで行くのがけっこう辛い。

準備してるとベース弦がベチンッと切れた。
紡いでもまた切れ、もう紡ぐこともできないほど短くなり、別の弦を張ってもその音がまったくハテナ。
これまで文句なしの音だっただけに悔しい。
そんな弦の音より、しっかり間違えぬよう練習したほうがいいのだけどどうしても弦の音が気にかかって練習にならない。
普段から練習してれば焦ることもないのに、物事の両立はうまくできない。
そうこうしているうち、もう出発せねばの時刻。

道中ずっと雷で、あんなに雷をみたのははじめてだった。
記憶では赤だったり青だったり黄金だったり。
会場についた瞬間、豪雨と更なる雷で狭い軽トラの中での待機を余儀なくされた。

疲れてるけど会場にいるから、そんなのもすでに楽しかった。
相変わらず極度の人見知りで、人に笑顔で挨拶もできず尊敬する人に嫌な顔されてへこんだり、知ってる人なのに知らんふりしたり、気になるのに話しかけられなかったり、いろいろ失礼な不審者だったと思う。
それでも友達や会うべき人にやっぱり会えた。

そして、この場所に自分を寄せた引力の正体を探った。
もしかしたらそれは女の人かもしれないと期待してたけど、女の人はみんな魅力に溢れていて、いろんな人に恋をした。
結果としてはいつも通り何もないんだけど、いつも通り眺めるだけで満足した。
もしかしたらそこから先の世界もあるかもしれないなんて、想像もできないほどすごい。
人がたくさんいるのってやっぱり楽しい。それが森の中なら尚更だ。

結局自分は音楽をやりにきて、本物の音好きやミュージシャンの前で演奏するのはすごく恐ろしいんだけど、ここまでくると全力を出し切る以外に方法がなく、腹をくくってステージに向かう瞬間、それからステージが終わる瞬間の、あれは何事にも変え難いほど気持ちが良い。それ以外はほとんど辛くて恐ろしい。

祭りについては、いい意見もわるい意見もたくさん聞いた。
わるい意見は痛いほど自分にすっぽりあてはまるし、いい意見は希望の道標。
改めて自分を見直し、ほんとうを思い出すいい機会。
みんなが居場所を知らせてくれる。

いい感情もわるい感情もたくさん受け取った。
そんな感情を受け取りすぎたのか、気づけば誰もいないステージに独りで立っていた。
ある時からすべての物事が夢の中で見ていた通りに進んでしまい、その光景の中を知ってるままに散歩していくしかなく、勝手にそうなった。

「子供達、教えておくれ、ほんとうのこと、情けない大人達に
 子供達、聞かせて、ほんとうのこえ、恥ずかしい大人達に」

空から大きな唄が瀧のようにあふれ、憎しみ悲しみ泣きながら怒り、それらがいっさい静まるよう心から祈った。
そして最後には自分が音響さんに怒られて我に還った。
その節はみなさん本当にごめんなさいでした。
泳がせてくれたことに感謝しています。

なんとなく今回の出来事を消化したくて書き始めてわかった引力の正体。
それはいくら書こうとしてもただの思い出になり、それらの思い出がすべてそうだ。

肝心なのはこれから先である。
祭りそのものにも、それを支える人にも、参加者にも、自分にも、さまざまな課題が残ったと思う。
ひとつひとつ学び、伝えていくことが大切なんだね。
今回主催者さんが相当まいってしまったようだけど、そこにいるのはみんな優しい人たちだから心配せず飽きるぐらい休んでほしい。

その勇気と覚悟を尊敬します。

偉大な先輩は、世代交代を心から喜んでいたよ。

今年も最高のお祭りでした。ありがとう。

ということで、抵抗してもしょうがないというテーマのまま、10月7日(土)から相模川邁進まつりに「がんじゃえもん楽団」のベースとして参加します!去年は小学生が未経験のままはじめてドラムを担当したぶっ飛びバンドです!出番は8日(日)のお昼12時から。

さて、いったいオマエ林業はどうしたんだ?と言われましても、今はわかりません。
ひとつだけ言えることは、音楽活動もできない林業なんてやるつもりがないうことです!!


キっこ林業サークル代表・りゅーま


追伸、家のまわりでミーミー母を呼ぶような声が聞こえ、そこで子猫を見つけ、数日面倒をみて、親っぽい猫が来たので手渡したらすぐ持っていって、それを追いかけたら家のまわりにあったリンゴ箱の中にいつの間にかシラカバ部屋ができていて、そこにもう一匹の子猫もいた。しばらくしてから様子を見に行くと、やっぱり最初にミーミー言ってた子猫だけがそこに残されていたのでまた拾ってめんどうをみた。そしてまた母親に戻したら今度はしっかりめんどうをみてくれているようだ。